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小道具とは?仕事内容・年収・必要なスキルを徹底解説!

小道具とは?仕事内容・年収・必要なスキルを徹底解説! 映画やドラマ、CM、舞台、配信番組など、さまざまな映像作品で登場人物の生活感や世界観をリアルに見せるために欠かせないのが「小道具」です。小道具スタッフは、物語の時代背景や人物設定に合わせて適切なアイテムを用意し作品を彩る、映像制作における重要な裏方職です。この記事では、「小道具(プロップ)」について、仕事内容や必要なスキル、年収、キャリアパスなどをご紹介します。ぜひ参考にしてください!

■小道具とは

映像制作における「小道具」とは、登場人物が使うアイテムや、背景に配置される細かなアイテムを指します。例えば、手紙・スマホ・時計・食器・本・文房具・衣類以外の装飾物などが該当します。リアリティを高め、時代や場所、登場人物の性格や職業を表現するために不可欠な要素です。 ・小道具スタッフの役割 小道具スタッフは、制作チームの美術部に属し、美術デザイナーや装飾、小道具チーフと連携して、企画内容や脚本をもとに必要な物品のリストアップ、準備、搬入、管理、現場対応までを担います。 ・大道具との違いは? 小道具と混同されやすい職種に「大道具」があります。大道具は主に舞台・セットの構造物(壁、床、階段、建具など)や大型装飾の製作・設置を担当します。一方、小道具は登場人物が実際に使う物品や小型の装飾品など、より細部に関わる要素を扱います。両者は密接に連携しながらも、担当する範囲が明確に異なる美術職です。

■小道具の主な仕事内容

①小道具の選定・制作・調達 脚本・演出意図を理解し、登場人物が使用する小物や背景用のアイテムを選定。既製品のリース・購入だけでなく、自作・加工することもあります。 ②リスト作成と事前準備 各シーンに必要な小道具のリストアップ、段取り表の作成、事前準備・搬入作業。歴史物では考証も必要。 ③撮影現場での配置・立ち合い カメラ位置や演出に合わせてアイテムの配置を行い、必要があればその場で調整や修正を行います。 ④管理・回収・メンテナンス 撮影中・撮影後の小道具の破損防止・管理・撤収・返却など。紛失や破損防止のための細かいチェックも業務の一環です。 ⑤ 美術チームとの連携 装飾、衣装、セットデザイナーなどとの密な連携が求められます。世界観を一貫させることが小道具の使命です。

■小道具になるには?必要なスキルとステップ

①美術系専門学校・大学で学ぶ 映画・舞台美術コースなどで、デザイン、空間構成、造形などの基礎を学ぶ。 ②映像制作会社・美術制作会社に就職 美術部や装飾部にアシスタントとして入り、現場経験を積む。 ③フリーランスとして活動 経験を重ねて、現場ネットワークを広げることで、フリーランスの小道具スタッフとして活動する人も多い。 ④美術進行・装飾からの転向 他の美術職種からステップアップ・横移動して小道具専門になるパターンもあります。 小道具スタッフに求められるスキル・資質 ・手先の器用さとDIY的な工作スキル ・素材やデザイン、色彩などの美術知識 ・リアリティやディテールを追求する観察力と時代考証力 ・状況判断力と現場対応力

■小道具の年収・給与イメージ

小道具スタッフの年収の相場は以下の通りです。 アシスタント(新人):約200〜300万円 小道具スタッフ(中堅):約300〜450万円 小道具チーフ/美術チーフ:約500〜700万円 フリーランス(案件単価):日給1万〜2.5万円/月20日で約20〜50万円 ※撮影期間・作品規模・契約形態により大きく変動します。 (2025年10月調査)

■小道具の現在の市場動向

・ドラマ・映画・配信番組の増加により安定したニーズあり ・歴史考証・特殊設定のある作品で小道具の重要性が高まる ・少人数美術チームでは“装飾兼小道具”など兼任も増加中 ・美術部の働き方改革が進み、現場スキルと効率性の両立が求められる

■まとめ

小道具スタッフは、映像作品の「リアリティ」や「説得力」を支える美術部の要のひとつです。派手さはありませんが、作品世界を裏から支えるクリエイターとして、細やかな観察眼と実行力が求められます。映像づくりに興味があり、ものづくりや空間演出が好きな方にとっては、やりがいのある職種といえるでしょう。  

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