ラインプロデューサーとは？仕事内容や年収をご紹介します！

映像制作の現場では、作品の企画段階から撮影後までの各工程には非常に多くの人が関わり、巨額の予算が動きます。そんな制作の工程全体を、スケジュールや予算の兼ね合いを見ながら管理するのが、ラインプロデューサーと呼ばれる人たちです。作品を成功に導くために、必要不可欠な存在といえる彼ら。この記事では、ラインプロデューサーの仕事内容や年収についてご紹介します。ラインプロデューサーになるために必要なことも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

■ラインプロデューサーとは

ラインプロデューサーとは、映像制作における各工程を管理し、スケジュールや予算を予定通り進行させる役割を担う職種です。全体を管理するプロデューサーと違い、予算を中心に管理します。スタッフィングやキャスト、撮影にかかる費用について、いかにコストパフォーマンスよく進行できるかはラインプロデューサーの手腕に掛かっています。

■ラインプロデューサーの仕事内容

ラインプロデューサーの仕事は、映像制作に関する予算・スケジュール管理がメイン業務となります。具体的には以下の業務に携わります。 ①企画～スタッフィング 作品の制作が決まったら、ラインプロデューサーは企画をもとに予算表を作成します。そこでは、必要なメインキャスト、撮影場所、撮影にかかる日数の想定、スタッフのアサイン等を行っていきます。キャストの空きを抑え、撮影に必要な日数を考慮しながら全体スケジュールを立てます。脚本をもとに、その作品の世界観を表現するのに適したスタッフィングを行うこともラインプロデューサーの重要な役割の一つとなります。 ②予算管理 映像作品の予算は一般的に、製作委員会方式で出資されます。製作費を予算内に収めることは非常に重要な仕事ですが、予算がないと削減するばかりでは映画のクオリティも下がります。限られた予算内で、いかに質の高い映像作品を仕上げられるかは、ラインプロデューサーの手腕に掛かっています。 ③スタッフや外注の管理 実際に撮影がスタートしたら、ラインプロデューサーは撮影の進行に合わせて予算の修正やスタッフ・外注の管理をしながら作品の完成に向けて動きます。映像作品の制作には非常に多くの人が関わるため、トラブルの発生は付き物です。制作に関わるすべての人と協力して、円滑な進行を守ることがラインプロデューサーの役割であり、映像制作に欠かせないポジションです。

■ラインプロデューサーの年収

ラインプロデューサーの年収には、公的な統計データはありません。求人のボリュームゾーンは300~500万円程となっています。参画するプロジェクトの規模や経験年数によって大きく異なる傾向にあります。制作進行やアシスタント的な立場と、著名な作品に関わってきたラインプロデューサーだと評価は大きく異なります。さまざまな作品に関わり、自身の地位を高めていくことで、高収入を狙うことができるでしょう。 （2023年11月調査）

■ラインプロデューサーになるには

ラインプロデューサーになるには、映像制作現場での実務経験を積むことが重要です。アシスタントプロデューサーや制作進行、制作デスクといった職種を経験して、徐々にキャリアを積み上げていきます。これらの職種は業界未経験からでも枠を募集していることがありますので、映像制作の現場で働きたいという熱意と、多方面の人との折衝に必要なコミュニケーション能力、スケジュール管理能力をアピールしましょう。また、映像業界ではコネクションも非常に重要です。関わった作品のプロデューサーに顔を覚えてもらえるよう能動的な姿勢が重要となります。

■ラインプロデューサーになるために役立つ資格

ラインプロデューサーになるために必須の資格はありません。大手など企業によっては、4年制大学以上の学歴を必須としている場合もあります。ラインプロデューサーは関係各所との調整力が求められる仕事なため、コミュニケーション能力をアピールできるような成功体験があると良いでしょう。マネジメントの観点としては、「ビジネスマネジャー検定」といった資格が制作をまとめるうえで役立つ可能性もあります。現場での実務経験が一番の評価に繋がるため、まずは映像業界で働くことを目指しましょう。

■まとめ

ラインプロデューサーは、映像制作の現場に欠かせない重要な役割を担っています。予算管理を中心に、スケジュール管理や外注管理、スタッフィング等のあらゆる業務を兼任するマルチタスクな仕事です。業務量は多くハードな側面もありますが、その分携わった作品が世に出て評価されれば、大きなやりがいを得ることができるでしょう。映像業界で働きたいという熱意のある方には、未経験からでもキャリアを積むことで実現できる魅力的な職種となっています。