映像業界のCGデザイナーとは？仕事内容・年収・必要なスキルを徹底解説！

映画やドラマ、CM、MV、ゲーム、アニメなど、あらゆる映像作品において欠かせない存在となったCG。その制作を担っているのがCGデザイナーです。VFXや3DCGの需要の増加に伴い、CGデザイナーの活躍のフィールドは年々広がっています。この記事では、映像業界におけるCGデザイナーの仕事内容や必要なスキル、年収、なり方、キャリアパス等を具体的に解説します。ぜひ参考にしてください！

■映像業界のCGデザイナーとは

CGデザイナーとは、映像制作において、2D・3Dのコンピューターグラフィックス(CG)を用いてビジュアル表現を行うクリエイターです。リアルな背景・キャラクター・エフェクトを描くことはもちろん、実写では表現できない空間演出や世界観の構築もCGで再現します。

■映像業界のCGデザイナーの主な仕事内容

CGデザイナーの仕事は、工程ごとに分業されることが一般的です。 以下のような専門的な工程に分けられています。 ・2Dグラフィックデザイナー：2Dのイラストやデザインを制作する ・モデラー：人やアイテム、背景などを、3DCGソフトを利用して立体的に形作る ・テクスチャーアーティスト：3Dモデルにテクスチャを適用してリアルな質感を生み出す ・リガ―：3Dモデルにボーンと呼ばれる骨格を設定して動かすための仕組みを作る ・2D／3Dアニメーター： 2D／3D素材に動作や表情などの「動き」をつけてアニメーションを制作する ・エフェクトデザイナー：爆発、魔法、炎、煙、光などの視覚的な効果をCGで表現する ・ライティングアーティスト：光と影を使ってシーンの雰囲気や空間の印象を作り出す ・コンポジッター：アニメや実写映像、3DCGなどの様々な映像素材を合成し、1つの作品として仕上げる

■映像業界のCGデザイナーになるには？必要なスキルとステップ

①専門学校・美大・映像系大学で学ぶ 新卒からCGデザイナーを目指す場合は、専門学校や美大、映像系の大学でCG・映像・デジタルアートを専門的に学び、CG制作会社や映像制作会社でCGデザイナーとして就職を目指す道が一般的です。 ②独学でスキル習得＋ポートフォリオ制作 YouTubeやオンライン講座（Udemy、CGWORLDチャンネルなど）を活用し、自主制作でポートフォリオを作り、案件を受注する方法もあります。CG制作は難易度の高いジャンルのため、独学での習得は比較的ハードルが高いです。 ③制作会社やポストプロダクションに就職 ポートフォリオを作成して映像系のCG制作会社に入り、アシスタントやモデラーからスタートして経験を積む方法もあります。 ④ゲーム業界やアニメ業界から映像に転向 ゲーム業界やアニメ業界で3DCGデザイナーとして活動したのち、映像業界にキャリアチェンジすることも可能です。 【求められるスキル】 ・Maya／3ds Max／Cinema4Dなどの3DCGソフトの操作スキル ・After Effects／Nukeなどのコンポジットに使用するソフトの操作スキル ・モデリングやテクスチャリング、アニメーションの基礎知識 ・色彩、構図、カメラワークの理解

■映像業界のCGデザイナーの年収・給与イメージ

厚生労働省のデータによると、CGデザイナーが属する主な職業分類の平均年収は483.9万円となっています。一般的な求人のボリュームゾーンは、経験やスキルによって以下のように変動します。 ・アシスタント、新人：約250〜350万円 ・ミドルクラ：約350〜500万円 ・シニア、リーダークラス：約500〜700万円 ・フリーランス：案件単価が日給2万〜5万円（週5稼働で月40〜100万円） ※担当するプロジェクトや工程によって報酬単価が異なります。 （2025年11月調査）

■映像業界のCGデザイナーの現在の転職市場

・VFXや3DCGの需要が高まり、テレビ、映画、CM、MVなどの映像作品の求人数が増えている ・一方で制作予算が限られた案件も多く、単価は高騰しづらい傾向にある ・若年層の参入が増えており、経験やスキルでの差別化が必要 ・ポートフォリオの質と、モデリングやアニメーション、エフェクトなど、特定の分野の専門性が重要視される ・ジェネレーティブAIやリアルタイムエンジン（Unreal Engineなど）に対応できる人材は特に重宝される

■まとめ

CGデザイナーは、映像表現の可能性を押し広げる重要な職種です。求められる技術や知識は非常に高度ですが、昨今の映像制作には欠かせないポジションであり、需要はどんどん高まっています。0から人や物、世界を作り上げるやりがいのある仕事です。映像制作の仕事に興味がある方は、まずはCGソフトを触って、自分の作品を作ってみることから始めてみましょう。