映像業界のコンポジッターとは？仕事内容や年収をご紹介します！

映画やドラマ、CM、アーティストのMVなどの映像作品の多くで、実写映像やCG、エフェクトなどが合成されています。この合成技術によって作品がより魅力的に仕上がります。映像の合成を担当するのは、コンポジッターと呼ばれる人たちです。この記事では、コンポジッターの仕事内容や年収、なるための方法について解説します。ぜひ参考にしてください。

■コンポジッターとは

コンポジッターとは、実写映像や2D・3DCGの画像、エフェクトなどをひとつの映像に合成する映像制作の技術者のことです。映像の合成作業のことを、コンポジットと呼びます。映像の素材を違和感なく配置し、魅力的に仕上げる技術が求められる仕事です。映像作品を作り上げるために欠かせない仕事のひとつで、映像の品質にも大きな影響を及ぼす重要なポジションとなります。

■コンポジッターの仕事内容

コンポジッターの主な仕事は、映像素材を合成しひとつの映像に仕上げることです。企業やクライアントによって担当する業務範囲が異なりますが、具体的には以下のような業務に携わります。 ①映像素材の合成 コンポジッターは、After Effectsをはじめとした動画合成ツールを用いて映像素材を合成します。主な素材としては背景、実写映像、2Dイラスト、3DCG画像、エフェクトなどです。これらの素材を指示通りに配置するだけでなく、違和感がないように色味や明暗、コントラストを調整し、ひとつの映像に仕上げます。 ②エフェクトの制作 コンポジッターは、基本的には受け取った素材を合成することが仕事ですが、プロジェクトの規模によってはエフェクトの制作も担当することがあります。エフェクトの制作にはコンポジットとは全く異なる知識が必要となるため、エフェクト制作から自走できるコンポジッターは重宝される傾向にあります。 ③映像素材の修正・削除 コンポジッターは、映像素材の合成だけでなく、不要な物体やノイズの削除も対応します。動画の背景に移り込んでしまった人や建物、合成時に邪魔になる影など、実際に作品を仕上げる際に修正しなければいけない素材は多くあります。映像合成と同時に全体を見ながら修正することで、統一感のある映像に仕上げることができます。

■コンポジッターの年収

コンポジッターの年収には、公的な統計データはありません。求人のボリュームゾーンは、400~500万円となっています。専門的な知識と映像編集に関する技術が求められる仕事のため、スキルによっては800万円以上の収入を得ることも可能です。コンポジット業務だけでなくエフェクト制作など幅広く対応できるスキルがあれば、高い収入を目指せます。 （2023年8月調査）

■コンポジッターになるには

コンポジッターになるためには、映像系の専門学校や大学でCG制作について学び、映像制作会社等で就職する道が一般的です。After Effectsのスキルに加え、Photoshopなどを用いたデザインスキルも身に着けておくと有利です。コンポジットはひとつの映像作品を完成させる技術が必要なため、知識だけでなくポートフォリオも重視されます。勉強しながら、自身の作品を作っていきましょう。

■コンポジッターになるために役立つ資格

コンポジッターになるために必須の資格はありませんが、コンポジットやエフェクト制作の学習のためにおすすめの資格として、以下のものが挙げられます。 ・CGクリエイター検定 ・Adobe関連の認定試験（Photoshop/Illustrator/After Effectsなど） コンポジットに特化した資格ではありませんが、どれも映像制作やデザイン制作に必要な知識や技術を学ぶことができます。映像技術の勉強やポートフォリオ制作に力を入れつつ、余裕がある場合は資格取得に挑戦してみてもいいかもしれません。

■まとめ

映像業界のコンポジッターは、映画やドラマ、CMなどの映像作品を魅力的に仕上げる重要な仕事です。素材の合成には高度な技術とセンスが求められます。映像作品の最終的なクオリティを左右するため、責任重大なポジションであると同時にやりがいのある仕事でもあります。コンポジッターを目指す人は、まずはAfter Effectsをはじめとした動画合成ツールを学んでみましょう。