派遣期間制限ルール(派遣3年ルール)とは?

2022.12.01

派遣期間制限ルール(派遣3年ルール)とは?

2015年に施行された労働者派遣法により、派遣労働者は同じ事業所で3年を超えて働くことは基本的にできません。異なる「課」等への異動が必要ですが、一定の手続きを経れば3年を超えて働くことができます。
※ただし、「派遣元で無期雇用されている派遣労働者」や「60歳以上の派遣労働者」などは、期間制限の対象外となります。

①派遣先の「事業所単位」の期間制限

同一の派遣先の事業所において、派遣可能期間(派遣先で新たな労働者派遣を受け入れてから3年)を超えて派遣就業することはできません。
※ただし、派遣先が派遣先の事業所の過半数労働組合等から意見を聴いた上(意見聴取)で、3年を限度として派遣可能期間が延長される場合があります。

①派遣先の「事業所単位」の期間制限

②派遣労働者の「個人単位」の期間制限

上記①において「事業所単位」の派遣可能期間が延長された場合でも、派遣先の事業所における同一の組織単位(いわゆる「課」などを想定)で、3年を超えて派遣就業することはできません。

②派遣労働者の「個人単位」の期間制限

事業所抵触日とは?

同一の派遣先事業所※に対し、派遣できる期間は、原則3年が限度となります。
派遣受入期間制限に抵触する最初の日を「抵触日」と呼び、派遣労働者が変わっても、一定期間(クーリング期間)を超えず、派遣労働者を受け入れる場合は、「抵触日」は変わりません。
労働者派遣契約の締結前に、派遣先から派遣元へ「抵触日」を通知する義務があります。
派遣先が3年を超えて派遣労働者を受け入れようとする場合は、派遣先の過半数労働組合等からの意見を 聞く必要があります。これを意見聴取と言い、意見聴取で延長できる期間は3年となります。

※事業所の定義…雇用保険の適用事業所であること、そのほか実態に基いて判断されます。

抵触日通知書のテンプレートがダウンロードできます

無料ダウンロード

クーリング期間とは?

3カ月を超える、派遣労働者を受け入れていない期間を「クーリング期間」と呼び、「抵触日」がリセットされます。クーリング期間は事業所単位と個人単位、両方に適用されます。クーリング期間経過後、派遣労働者の意向に反し、再び同一の組織単位の業務に派遣することは、キャリアアップの観点から望ましくありません。また意見聴取を回避する目的として、クーリング期間を利用することは、期間制限の趣旨に反します。

クーリング期間とは?:個人単位の期間制限

クーリング期間とは?:事業所単位の期間制限

意見聴取とは?

派遣可能期間を延長できるのは3年間までです。その延長する手続きのことを「意見聴取」と呼びます。延長した派遣可能期間を再延長しようとする場合は、改めて意見聴取を行う、つまり過半数労働組合等から意見を聴く必要があります。

  • 【具体的には】
  • ・派遣可能期間の終了の1カ月前までに、事業所の過半数労働組合等からの意見を聴く。
  • ・過半数労働組合等に十分な考慮期間を設ける。
  • ・過半数労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者(過半数代表者)に意見を聴く。

【注意】
派遣先の事業所で受け入れているすべての労働者派遣が対象となるため、意見聴取を行うことで、原則としてすべての労働者派遣の派遣可能期間が一律に延長になります。ただし、過半数労働組合等からの意見を踏まえ、個別の労働者派遣ごとに、延長の幅を設定したり、延長しないことも可能です。

意見聴取とは?

意見聴取書のテンプレートがダウンロードできます

無料ダウンロード

無期雇用派遣

3年超えて同じ派遣労働者を受入れたい場合、フェローズで『無期雇用派遣』として契約を締結すると、期間制限の影響を受けません。

同じ事業所の同じ「課」などに、継続して3年派遣される見込みとなった場合には、派遣元事業主(派遣会社)にて雇用安定措置を講ずる必要があります。
安定措置の一つとして、派遣元で派遣労働者以外として無期雇用の契約をすると、3年を超えて同じ派遣労働者を受け入れることが可能です。ご希望の場合は、まずはフェローズのエージェントにお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q元社員やアルバイトを派遣できる?

1年以内に雇用されていた場合は派遣できません。

直接雇用労働者が対象のため、正社員・契約社員・パート・アルバイトすべてです。雇用期間なども関係ありません。
ただし、派遣スタッフとして就業していた場合は、禁止対象には含まれません。

Qクーリング期間をはさめば、同じ派遣スタッフを依頼できるの?

同じ派遣スタッフに限定して依頼することは、特定行為にあたるためできません。

派遣スタッフの受け入れ自体は、抵触日以降、3カ月と1日以上が経過すれば可能です。

お問い合わせはこちら

「ちょっと話が聞いてみたい」も大歓迎!

一覧に戻る