派遣と業務委託の違いは?

2024.11.21

派遣と業務委託の違いは?

フェローズでは有期労働契約としては大きく分けて「労働者派遣契約」と「業務委託契約」の2つを取り扱っています。派遣と業務委託とは似ているようで大きな違いがあり、取り扱いを間違えると違法行為にあたる可能性があります。契約の際は違いを正しく理解しておくことが大切です。

派遣とは

派遣とは、人材派遣会社と雇用関係にある労働者が人材を必要としている企業に派遣され、就業する仕組みです。この時、人材派遣会社は「派遣元」といい、就業先の企業は「派遣先」となります。
派遣先はどんな人材を希望するかを派遣元に伝え、適切な人材を派遣してもらう形になります。
派遣先は、契約に定めた勤務内容に沿って、派遣労働者に対して指揮命令(※)を行うことが可能です。実際の就業場所は派遣先となるため、労働時間管理、危険防止措置、健康障害防止措置などといった管理責任は自社の従業員と同様に発生することに留意してください。
※指揮命令とは…業務や作業方法に直接指示を出したり、勤務日や勤務時間など労働状況を管理したりすることを指します。

派遣のメリット

派遣社員は派遣元で雇用されているため、給与管理や社会保険の手続き等、自社で社員を採用する場合よりも採用活動・労務管理に関するコスト削減が可能です。また、高度な専門スキルを持った人材を必要な時に雇い入れることができるため、業務の効率化に繋がります。

派遣のデメリット

業務内容や就業時間などはあらかじめ派遣契約で定めることになり、この契約内容以外のことをさせることはできません。また、派遣には上限として3年の期間制限が存在するため、長期就業を希望する場合は直接雇用をする必要があります。

業務委託とは

業務委託とは、業務の一部を外部企業や個人事業主などに委託することを指します。
業務委託はさらに「委任/準委任契約」と「請負契約」に大別されます。

委任/準委任契約

「業務を行う行為」に対し報酬が発生します。
法律に関わる行為をする場合は「委任契約」、それ以外の場合は「準委任契約」となります。
※フェローズで業務委託を行う場合は、基本的に準委任契約を指します。

請負契約

「成果物」に対し報酬が発生します。

たとえば「チラシを1枚作成する」という契約で作業を行う場合、準委任契約ではチラシを作成するために行われた作業分の報酬が発生しますが、請負契約の場合は作業量に関係なく、チラシ1枚という成果物に対して報酬が発生します。

業務委託のメリット

自社での人材育成のコストを抑えることができるほか、高い専門性・能力を持つ委託先に業務を一任することで、社内の負担を軽減することができます。

業務委託のデメリット

委託先へ報酬の支払いが発生することから、業務あたりの単価としては割高になる可能性があります。また、次社の人材が業務を行わない分、ノウハウや技術が社内に蓄積されにくくなるほか、社外の人物と情報のやり取りを行うため、進捗管理や情報流出などのリスクがあります。

派遣と委託の違い・注意点

派遣と委託の違い・注意点

派遣と業務委託の最も大きな違いは「指揮命令が直接行われているかどうか」にあります。
派遣契約において、派遣先は派遣労働者に指揮命令を行うことができますが、業務委託契約においては労働者に対して直接の指揮命令行為が発生した場合、「偽装請負(※)」と呼ばれる違法行為にあたる可能性があるため、注意が必要です。
※偽装請負…実際は派遣に相当する労働をさせているにもかかわらず、派遣契約が適切に締結されていない状態(労働基準法第6条、職業安定法第44条、労働者派遣法第24条2号)

よくある質問

Q最初に派遣契約を締結し、業務委託契約に切り替える、というようなことは可能ですか?

可能です。ただし、派遣契約期間中とは別の体制を整える必要があります。

委託契約の際は派遣契約期間中のような指揮命令や労務管理を行うことはできない(偽装請負となる可能性がある)ため、派遣契約期間中とは別の体制を整える必要があります。
また、最初は業務委託契約を締結し、途中から派遣契約に切り替える場合も、「業務委託契約中も実は派遣に相当していた」ということのないように細心の注意が必要です。

Q人材探しを依頼したいが、派遣と業務委託のどちらが適しているかわからない。

フェローズのエージェントにご相談ください。

おまかせしたい業務内容に応じて適切な契約内容をご提案させていただきます。

お問い合わせはこちら

「ちょっと話が聞いてみたい」も大歓迎!

一覧に戻る