同一労働同一賃金とは?

2022.12.01

同一労働同一賃金とは?

「働き方改革」の一環として、2020年4月より労働者派遣法が改正され、同一企業内における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差(基本給、賞与、各種手当、福利厚生等)の是正をはかるため、「同一労働同一賃金」の適用が義務付けられることとなりました。

主な目的

  • 不合理な待遇差を解消するための規定の整備
  • 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化
  • 行政による履行確保措置及び裁判外紛争解決手続(行政ADR)を整備

導入方式

派遣元事業主は以下2つの待遇決定方式のうち、いずれかを選択して対応することが義務とされています。

派遣先均等・均衡方式

派遣先の職場で同じ仕事をしている正社員と派遣労働者の待遇を同等のものにする方式です。
派遣先には、派遣社員と同じ仕事に従事する自社雇用の正社員の待遇情報を派遣元に提供することが求められます。一方、派遣元には、派遣先から提供された待遇情報にもとづいて、派遣労働者の待遇を検討・決定することが求められます。

派遣先均等・均衡方式

労使協定方式

派遣社員の待遇について、厚生労働省が職種ごとに定める「一般労働者の賃金水準」以上を支給することを定める労使協定を締結することにより対応する方式です。賃金額については、派遣先の従業員の待遇と同等にする必要はありません。
派遣元には、労使協定の締結、労働者への周知が求められます。一方、派遣先には、「教育訓練」と「給食施設、休憩室および更衣室」の2つの待遇情報を派遣元に提供することが求められます。

※フェローズでは、「労使協定方式」で対応させていただきます。

労使協定方式

派遣先が講ずべき措置

派遣料金の交渉における配慮

派遣先は、派遣料金について、「派遣先均等・均衡方式」又は「労使協定方式」による待遇改善が行われるよう配慮しなければなりません。
この配慮は、労働者派遣契約の締結又は更新の時だけではなく、締結又は更新がされた後にも求められるものです。

派遣先から派遣元への比較対象労働者の待遇等に関する情報

労働者派遣契約を締結する前に、派遣元に対し、比較対象労働者の待遇などに関する情報を提供しなければなりません。
※情報提供をせず、派遣元との間で労働者派遣契約を締結することはできません。
※派遣先労働者に対して業務の遂行に必要な能力を付与するために実施する教育訓練
※派遣先労働者が利用可能な福利厚生施設(給食施設や休憩室、更衣室など)

派遣先から派遣元への比較対象労働者の待遇等に関する情報

教育訓練の実施・福利厚生施設の利用機会の付与・情報提供

【教育訓練】
派遣元の求めに応じて、派遣労働者に対しても業務の遂行に必要な能力を付与するための教育訓練を実施するなどの義務があります。

【福利厚生施設】
食堂・休憩室・更衣室 → 利用の機会を与える義務があります。
物品販売所、病院、診療所、浴場、理髪室、保育所、図書館、講堂、娯楽室、運動場、体育館、保養施設などの施設 → 利用に関する便宜供与を講ずるよう配慮する義務があります。

【情報提供】
派遣元の求めに応じて、派遣先の労働者に関する情報、派遣労働者の業務遂行状況などの情報を提供するなど必要な協力をするように配慮する義務があります。

派遣先管理台帳の記載事項

受け入れる派遣労働者ごとに派遣先管理台帳に記載すべき事項に、次の内容が追加されます。
*協定対象派遣労働者であるか否かの別
*派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度

よくある質問

Qテレワークを行う派遣スタッフの地域指数はどこになるの?

派遣先の事業所がある地域です。

派遣先責任者を選任することとなる事業所の単位であり、派遣スタッフがテレワークにより就業する自宅等ではありません。

Q正社員はテレワークを実施しているが、派遣スタッフは全員出社してもらうことは問題ない?

派遣スタッフであることだけを理由として、出社とすることは問題となる可能性があります。

業務内容によってテレワークが難しいなど、雇用形態以外の理由が必要です。

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