フォトグラファーとは？仕事内容や年収をご紹介します！

雑誌やポスターを彩る写真、あるいは美術館に展示されるような芸術性の高い写真…。写真家やフォトグラファーと呼ばれる人たちは、巧みな技術を用いて美しいカットを切り出します。 この記事では、フォトグラファーの仕事内容や年収についてご紹介します。フォトグラファーになるために必要なことも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

■フォトグラファーとは

フォトグラファーとは、写真撮影を仕事とする人のことを指します。撮影する写真の種類は、「商用」と「アート」の大きく2つに分かれます。商用は、個人や企業の依頼を受けて撮影する商業写真のことで、主に広告や雑誌、パンフレットなどに利用されます。一方でアートは、フォトグラファー本人の作品として、芸術性を追求する「アート作品」であり、目的や顧客が大きく異なります。撮影対象は人物や建物、風景、商品と多岐に渡りますが、対象に特化した専門性の高いフォトグラファーも存在します。ただ写真を撮るだけではなく、その瞬間に込められた感情やストーリーを表現することも求められる仕事です。

■フォトグラファーの仕事内容

フォトグラファーの仕事は、商用あるいはアートの写真を撮影することです。特に商用の写真を撮影するフォトグラファーの仕事内容としては、以下のものが挙げられます。 ①ヒアリング～被写体の選定 フォトグラファーは、仕事を請けたらまずクライアントの要望を確認します。なんの目的で、どんな写真を撮りたいのかをヒアリングしたうえで、必要に応じて作品の撮影場所やモデルの選定も行います。被写体によっては機材や撮影環境、時間の調整も必要となるため、依頼を受けたら次は撮影、とはいかないケースも多々あります。 ②撮影中の進行管理 撮影当日、フォトグラファーは、撮影の進行管理も担当します。他にディレクター等がいる場合は別ですが、そうでない場合は自らスケジュール管理と実際の撮影の進行を担います。特に被写体が人の場合は、表情やポーズを引き出すために声掛けをする必要があります。モデルがリラックスして撮影に臨めるよう、コミュニケーションを活発に取ることが大切です。 ③撮影した写真のレタッチ 撮影した写真は、納品する前に加工や修正をする場合があります。この作業をレタッチと呼びます。レタッチは、高度なものであれば専門のレタッチャーが行いますが、簡易的なものであればフォトグラファーが担当します。カメラの技術以外にも、Photoshopなどの写真加工のソフトの技術も求められる仕事です。

■フォトグラファーの年収

職業情報提供サイトjobtagによると、フォトグラファーを含む写真家、映像撮影者の全国的な平均年収は466.7万円となっています。また、indeedの調査によると、323.5万円というデータもあります。フォトグラファーは雇用形態によって収入が大きく変動します。写真事務所や企業に属する会社員あるいはフリーランスに分かれます。会社員の場合は一定の月給で、一般企業と変わらない給与相場となります。一方でフリーランスの場合は拘束時間やカット数、内容によって報酬が決定します。人気のあるフォトグラファーは、会社員よりも高い収入を得ることができますが、撮影技術だけでなく、営業やマーケティングのスキルも必要となります。 （2023年11月調査）

■フォトグラファーになるには

フォトグラファーになるには、写真撮影の技術を身に着ける必要があります。その手段としては、学校等で専門的に学ぶ、あるいは、写真家のアシスタントとして働き経験を積む、独学で学ぶといった方法が挙げられます。学校で学ぶ場合は、撮影理論等と一緒に技術を身に着けることができるため、より専門的な知識が身に付きます。アシスタントとして入る場合は、実際にプロの現場を経験しながら成長できるため、最も成長が早いと言えます。独学でスキルを身につけることがハードルが高いですが、SNSを活用して作品発表の場を設けることで、フォトグラファー同士のコミュニティに参加するなどの手段も考えられます。技術とセンスが必要な職種のため、自身が最も取り組みやすい方法で、まずは撮影技術を高めるために学ぶことが重要です。

■フォトグラファーになるために役立つ資格

フォトグラファーになるために必須の資格はありませんが、以下の資格の取得を目指すことで、撮影に必要な技術や知識を身に着けることができます。 ・写真技能士 ・フォトマスター検定 ・Photoshopクリエイター能力認定試験 「写真技能士」や、「フォトマスター検定」は、写真とカメラの知識や技術を問う試験です。とくに「写真技能士」は国家資格のため、取得できればフォトグラファーとしての信頼性を証明することができます。また、画像編集ソフトPhotoshopは、写真加工や修正に必要な技術を身に着けるうえで役に立ちます。

■まとめ

撮影した写真が雑誌やポスターに使用され、多くの人の目に触れたり、結婚式や成人式などの記念写真を喜んでもらえたり、あるいは自分の芸術性を追求した作品が評価されたりすれば、大きなやりがいを感じることができます。フォトグラファーは、常に変化し続ける時間の一瞬一瞬を切り取り、写真として残す魅力的な仕事です。現代では、スマートフォンのカメラ技術が発達し、写真撮影は身近なものとなりました。写真を撮ることが好き、という人も多いのではないでしょうか。もし、写真を撮ることに情熱を感じるのであれば、カメラを使い、撮影する世界に一歩足を踏み入れてみるとよいかもしれません。