エディトリアルデザイナー
エディトリアルデザイナーとは?仕事内容・年収・必要なスキルを徹底解説!
雑誌や書籍、カタログ、広報誌など、私たちが手にする紙媒体を、読みやすくデザインするのがエディトリアルデザイナーと呼ばれる人たちです。読み手の視線を自然に誘導し、情報が正しく伝わるよう設計するこの職種は、編集とデザインの中間に立つプロフェッショナルといえます。この記事では、エディトリアルデザイナーの仕事内容や求められるスキル、なり方、年収、転職市場の傾向などをご紹介します。
■エディトリアルデザイナーとは
エディトリアルデザイナーとは、雑誌や書籍、カタログなどの紙媒体を、レイアウトや文字組みを工夫することで読みやすく、わかりやすく設計する専門職です。編集者と連携しながら、見出し・本文・画像・図表・余白・文字組みなどの情報を整理していきます。単なる「おしゃれなデザイン」ではなく、情報を正しく、かつ魅力的に読者に届けるための誌面を作ることが求められます。 主に、以下のような媒体を制作します。 ・雑誌(ファッション誌・ビジネス誌など) ・書籍(実用書・学術書・児童書など) ・カタログ・パンフレット・リーフレット ・自治体・企業の広報誌や報告書 ・新聞・フリーペーパー■エディトリアルデザイナーの主な仕事内容
エディトリアルデザイナーは、主に以下のような業務に携わります。 ①レイアウト設計と台割の作成 ページの構成(台割)を、その媒体の編集方針に基づいて設計します。可読性を考慮しながら、見出し・本文・図表・写真などの要素をどう配置するかを考えます。 ②組版作業 文字サイズ・フォント・行間・段組などを細かく調整し、視線誘導や読みやすさに配慮して文字をデザインします。書籍や雑誌では、組版のクオリティが仕上がりに直結するため、とても重要な作業になります。 ③トンマナの調整 紙面全体を通して統一感をもたせるため、その媒体のガイドラインに基づいて誌面を設計していきます。 ④画像の編集、図版の作成 使用する写真のトリミングや修正を行ったり、情報をわかりやすく伝えるための図版やアイコンを作成することもあります。PhotoshopやIllustratorを使った編集、イラスト制作のスキルが求められます。 ⑤入稿データの作成 印刷会社への入稿用データの作成を行います。カラーモードや解像度の設定、塗り足し、校正などを行います。紙媒体は、誤植があった場合対応に多大なコストがかかってしまうため、間違いがないよう丁寧にデータを作成する必要があります。■エディトリアルデザイナーになるには?必要なスキルとステップ
①美術・デザイン系の大学・専門学校で学ぶ DTPやグラフィックデザインに関する基礎を学び、エディトリアルデザインの知識を身に着けます。 ②出版社やデザイン制作会社に就職 出版社やデザイン制作会社にデザイナーとして就職し、まずはアシスタントから現場経験を積んでいきます。アシスタント経験を重ね、徐々に独り立ちして実案件を担当します。 ③別職種から経験を積みステップアップする 未経験から始める場合、DTPオペレーターなどの職種からスタートし、実務経験を重ねてエディトリアルデザイナーへのキャリアアップを目指すことも可能です。 《求められるスキル》 ・InDesignのスキル(業界標準のDTPソフト) ・Photoshop・Illustratorの基本スキル ・組版・タイポグラフィ等のエディトリアルデザインに関する知識 ・印刷・製本に関する知識(入稿データの仕様・カラーモード・解像度など) ・編集者の意図を汲み取り、円滑にやり取りするコミュニケーション力■エディトリアルデザイナーの年収・給与イメージ
・アシスタント・DTPオペレーター 約250〜350万円 ・デザイナー(実務経験3〜5年) 約350〜500万円 ・アートディレクター職 約500〜700万円 ・フリーランス 案件単価3万〜15万円(ページ数や案件規模により変動) ※出版社や制作会社の規模、担当する案件の規模や数、ポジションによって変動があります。 (2025年10月調査)■エディトリアルデザイナーの現在の転職動向
・雑誌や紙媒体は全体的には縮小傾向にありつつも、専門誌・児童書・教育出版に根強い需要がある ・電子書籍・Web媒体にも対応できるスキルをもったハイブリッド人材が重宝される傾向にある ・文字組みや可読性に関する知識はAIでは代替されにくく、今後も価値が高い ・校正スキルや編集の知識があると、少人数体制の現場に入りやすい■まとめ
エディトリアルデザイナーは、読みやすく、伝わりやすい誌面を通じて情報と読者をつなぐ重要な職種です。紙媒体の衰退が叫ばれる一方、レイアウトや文字組み、編集者の意図を正しく形にする力は、依然として大きな価値を持っています。書籍や雑誌のデザインに関心がある方は、ぜひInDesignを触ってみるところからスタートしてみてください。関連職種
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