空間デザイナーとは？仕事内容や年収をご紹介します！

オフィスや飲食店、ホテル、個人宅、あるいは公園などのスペースを、魅力的に感じたことはありますか？屋内外問わず、あらゆる場所のデザインは、空間デザイナーと呼ばれる人々が設計しています。空間デザイナーは、デザインを通じてその空間を快適かつスタイリッシュに演出します。この記事では、空間デザイナーの仕事内容や年収、なるために必要なことを解説します。ぜひ参考にしてください。

■空間デザイナーとは

空間デザイナーとは、商業施設や宿泊施設、屋外スペースなど、あらゆる「空間」をデザインする職種です。スペースデザイナーとも呼ばれます。屋内・屋外にあるスペースを、照明やカラーコーディネート、インテリアやオブジェクトを用いて、その目的に沿った空間に演出します。雰囲気やデザイン性だけでなく、安全に過ごすことができるかや、購買に繋がる導線設計なども考慮してデザインしていきます。空間設計をトータルで担当するため、その業務は多岐に渡ります。

■空間デザイナーの仕事内容

空間デザイナーの仕事は、屋内外の空間を、その目的に沿ってデザインすることです。具体的には、以下のような業務に携わります。 ①クライアントにヒアリング 依頼を受けたら、まずはクライアントとデザインする空間についての打ち合わせを行います。ここで、その空間の目的やコンセプト、ターゲットについて情報を共有します。同時に予算やオープン時期も確認し、完成までの流れを確認します。あとの工程で齟齬が生じないように、ここで認識をすり合わせておくことが非常に重要です。 ②デザイン案の制作 ヒアリングをもとに、デザイン案を制作していきます。空間デザインは立体的な視点が必要なため、ラフスケッチや図面だけでなく、3DCGモデルや模型の制作も必要となります。素材や形も含めて、全体的な統一感が取れているかを確認していきます。また、優れたデザイン性だけでなく実際に施工が可能かどうかという技術的な視点、予算や納期に間に合うかというビジネス的な視点も取り入れたデザインにする必要があります。 ③施工会社の選定と現場の進行・品質管理 デザイン案が通ったら、実際にその空間を設計する施工会社の選定に移ります。予算内でそのデザインを再現できる技術力をもった会社を選定する必要があるため、施工会社選びは非常に重要です。実際に施工がスタートしたら現場に定期的に足を運び、進行が遅れていないか、イメージと異なる点が無いかを確認します。同時にインテリアの選定も進めていきます。すべての施工とオブジェクトの搬入が完了したら、物件をクライアントに引渡します。

■空間デザイナーの年収

空間デザイナーの年収には、公的な統計データはありません。求人のボリュームゾーンは400~450万円ほどとなっています。新卒や未経験の場合300万円ほどからスタートし、徐々に上昇していきます。有名店舗のデザイン実績を積むことで、将来的に独立しフリーランスとなることも可能です。規模を拡大して複数名のスタッフを抱えるようになれば、更なる高収入も目指せます。 （2024年6月調査）

■空間デザイナーになるには

空間デザイナーになるには、大学や専門学校の建築学科や空間デザインコース、環境デザイン学科などで専門的な知識を身に着け、デザイン会社、内装施工会社、建設事務所等にデザイナーとして就職する道が一般的です。その他にも、ハウスメーカーや家具メーカー、不動産会社、大型家具店等にも活躍の場があります。空間デザイナーはデザインや建設に関する専門的な知識が必要となる職種のため、未経験からの転職は非常に難しいです。転職を考えている人は、スクール等に通い専門知識を身に着けたあと、アシスタントから働き始めるのがおすすめです。

■空間デザイナーになるために役立つ資格

空間デザイナーになるために必須の資格はありません。空間デザイナーを目指す上で取得しておくと役に立つ資格に以下のものがあります。 ・空間ディスプレイデザイナー ・インテリアコーディネーター 特に空間ディスプレイデザイナーは、空間デザインの基礎知識を分野別に問う試験です。色彩や照明、配置、演出など網羅的に学ぶことができるため、空間デザイナーの勉強に役立ちます。

■まとめ

私たちが普段何気なく利用しているオフィスや商業施設、飲食店、公園。これらの空間はすべてその目的に沿ってデザインされています。空間デザイナーは、利用者目線でいかに居心地の良い空間を演出するかを考え、デザインを設計します。自分の考えた空間が現実となり、多くの人に利用される非常にやりがいのある仕事です。あらゆる空間に込められたデザイナーの想いを汲み取ってみるのも一興です。