第1回:アクセス解析の目的とは?Web担当者が押さえるべき7項目
はじめまして。Webプロデューサーの高橋洋平と申します。
2023年7月からのGA4完全移行がせまってきましたね。本講座では、2020年10月にリリースされたGoogleアナリティクス4(以下:GA4)について、概要や用語、基本的な使い方を解説していきます。
「なんとなく見てるけどこれでよいの?」「導入はしたけど見方がわからない」「まだ導入自体していない」などのお悩み、ギモンを抱えるWeb担当者やクリエイターの方に向けて、読みながら実践でき、お仕事に活かすことができる講座を目指したいと思います。
半年間、お付き合いいただけますと嬉しいです!
第1回目は、GA4の解説よりも先に明確にすべき「どんな目的でアクセス解析をするのか?」について考えていきたいと思います。
<目次>
■■"GA4をただ入れているだけ"はもったいない。重要なのは目的を明確にすること■■
GA4はWebサイトやアプリに訪問したユーザーの閲覧や操作などの行動をデータとして見える化できる集計ツールです。一般的にこれらの解析データ(ユーザーの行動データ)を見ることによって、Webサイトやアプリの改善ができると言われますが、単に数値を取得しデータを蓄積するだけでは改善には繋がりません。
蓄積した解析データをWebサイトやアプリの改善にどう繋げるのか?ユーザーの行動データから分析し、Webサイトやアプリがどの様に利用されているのか改善ポイントを探ることで、ユーザーにとってより価値のあるWebサイトやアプリにしていくことができるのです。
ここで重要になるのが、「どんな目的でアクセス解析をするのか?」です。
チョコレートを販売する通販サイトと、チョコレートを販売する会社の社員募集をする求人サイトでは、同じ会社のWebサイトでも目的が全く異なりますよね?
解析するWebサイトやアプリの運営目的を明確にする際に使える7つの項目を、次項でご紹介します。
■■Webサイトの目的を見える化する7項目■■
項目立てのルールはありませんが、筆者は以下の7項目を設定しています。
1:基本方針
迷った時に、振り返るためのこのサイトの方向性です。
判断に迷う際、ここに立ち返ることで、どうすれば良いかを見極めるために使います。
2:ステークホルダー
ターゲットとなる人のことです。
複数発生する場合もありますが、その場合は以下の各項目については、ステークホルダーごとに記載することが大切です。
3:PRゴール
各ステークホルダーに対して、自分たちはどうなりたいのか?
4:ターゲットコンテンツ
各ステークホルダーに対して、見て欲しいコンテンツ(自分たちが伝えたい情報)
5:コンテンツ目的
上記のターゲットコンテンツは、何のために機能すべきか
6:コンバージョンポイント
「コンバージョン」とは、商品の購入や資料請求などの達成すべき目標のことです。
どこのページに導き、何をさせたいのかを明確にしましょう。
7:効果測定指標
上記コンバージョンポイントの数値目標(1日◯個や月◯件などの具体的数値)
迷った時に、振り返るためのこのサイトの方向性です。
判断に迷う際、ここに立ち返ることで、どうすれば良いかを見極めるために使います。
2:ステークホルダー
ターゲットとなる人のことです。
複数発生する場合もありますが、その場合は以下の各項目については、ステークホルダーごとに記載することが大切です。
3:PRゴール
各ステークホルダーに対して、自分たちはどうなりたいのか?
4:ターゲットコンテンツ
各ステークホルダーに対して、見て欲しいコンテンツ(自分たちが伝えたい情報)
5:コンテンツ目的
上記のターゲットコンテンツは、何のために機能すべきか
6:コンバージョンポイント
「コンバージョン」とは、商品の購入や資料請求などの達成すべき目標のことです。
どこのページに導き、何をさせたいのかを明確にしましょう。
7:効果測定指標
上記コンバージョンポイントの数値目標(1日◯個や月◯件などの具体的数値)
ポイントとしては、チーム全体、会社全体で共有できる内容にすることです。
自分だけが理解している状態では、意見の相違による軸の揺らぎが発生しやすくなるためです。
チーム内に複数人のメンバーがいる場合は、全員でリスト化するとよいでしょう。
以下の様なフレームを作成し、表にするとチーム内で共有しやすいですね。
アクセス解析からは若干脱線しますが、上記を実施することで現状のWebサイトに目的達成をするためのコンテンツが入っているか、コンバージョンポイントが入っているか、などをチェックすることもできますので、ぜひチャレンジしてみてください!
■■もう迷わない!アクセス解析で最低限チェックすべきポイント■■
Webサイトやアプリの目的が整理できたら、次に「GA4を使って何を見るのか?」を決めます。
上記のフレームを活用すると、アクセス解析で最低限見るべき場所は以下の項目に絞られます。これで迷うことが少なくなりますね。
1:ターゲットコンテンツのページに、ユーザーを誘導できているか?
・サイトに訪問したユーザーに対する、該当ページへの遷移率
・ターゲットコンテンツのページの閲覧状況
2:ターゲットコンテンツのページから、コンバージョンポイントに誘導できたか?
・ターゲットコンテンツからコンバージョンポイントへの遷移数、遷移率
3:コンバージョンポイントでは成果が出ているか?
・コンバージョンポイントの成果数、成果率
・効果測定指標との比較
・サイトに訪問したユーザーに対する、該当ページへの遷移率
・ターゲットコンテンツのページの閲覧状況
2:ターゲットコンテンツのページから、コンバージョンポイントに誘導できたか?
・ターゲットコンテンツからコンバージョンポイントへの遷移数、遷移率
3:コンバージョンポイントでは成果が出ているか?
・コンバージョンポイントの成果数、成果率
・効果測定指標との比較
※実際の数値の見方は、8回目以降の各講座内で順次解説していきます。
本日はここまでです。
次回は「GA4の導入方法」について解説します。お疲れ様でした。