Q
274 格安SIMカードとは何ですか?どういったサービスなのでしょうか?
スマートフォン料金が大きく下がると話題の「格安SIMカード」ですが、具体的にどんなものなのでしょうか?
A
格安SIMカードとは、MVNOと呼ばれる事業者が大手通信キャリアに比べて低価格で提供しているSIMカードのことです。
格安SIMカードのご説明の前に、まずはSIMカードとはどんなものかについてご説明いたします。 SIMカードとは、「Subscriber Identity Module Card」の略であり、携帯電話などに挿入して使う小型のICカードのことです。名称のとおり、回線契約のSubscriber(契約者)をIdentity(識別)するために必要なものです。が、普通に携帯電話を使っているとSIMカードを目にする機会はあまりないかもしれませんね。 このSIMカードには、端末で利用する電話番号などの回線情報が記録されており、これ無くして携帯電話は通常の通信をおこなえません。端末は、SIMカードによって回線契約と分離させられているということです。 これを踏まえ、「格安SIMカード」とは何かと申しますと、少し大雑把ですが、大手キャリア以外の携帯キャリアが提供しているSIMカードが格安SIMと呼ばれているものだと思ってください。なぜ格安というのかというと大手携帯キャリアと比べて月額料金が圧倒的に安くなるからです。 格安SIMカードはドコモやau、ソフトバンクなどの大手キャリアと契約するのではなく、DMM mobile、楽天モバイル、OCN、IIJmioなどの大手キャリア以外の携帯キャリアと契約します。すると、今まで月6000円~7000円くらいかかっていた携帯電話代が、格安SIMカードにすることで月1000円~2000円くらいに節約することができます。これが「格安」と呼ばれる由縁ですね。 現在の格安SIMカードの安いプランだと、データ通信だけの利用で月額500円程度、通話やSMSも利用するなら月額1,000円程度(データは2GB、 通話料別など)のプランもあります。大手通信キャリアの設定する料金の7分の1の料金はまさに格安SIMカードの最大のメリットとなります。 さらに、大手通信キャリアとの契約には2年縛りがつきものですが、格安SIMカードの契約には長期間の契約を縛るようなプランが少なくなっているのも大きな特徴です。通話を含むプランの中には、半年以内の解約に違約金の支払いが必要な場合もあるようですが、多くの場合で解約時期に縛りがありません。 ここまで聞くと大変魅力的なサービスなのですが、もちろん料金が安い分デメリットもあります。安さの秘密ですが、格安SIMカードは少ない通信帯域を多くの人で分け合うことで、安さを実現しています。そのため通信速度が遅くなることも多くあります。ですので、もともとの契約プラ ンで通信速度の上限が決まっているものや、月間通信量が少なく設定されオーバーした場合の速度が遅くなるプラン、1日の通信量(超過時は速度低下)が決 まっているプランが多くなっています。また通信速度に上限のないプランでも、混雑時に極端に通信速度が落ちてしまうことは頻繁に起こります。これは格安 SIMカードの最大のデメリットとなっています。 さらに、低料金を実現するために営業に割く人件費もかなり節約しています。そのため営業窓口を持たない携帯キャリアが多くなっています。そのため端末修理や契約変更 時などのアフターケアは大手通信キャリアのように充実したサポート、というわけには行きません。また通信販売で格安SIMカードを購入した場合、通信関連の初期設定も全て自分で行う必要があるので、これもまた手間となります。 また、格安SIMカードに移行すると、スマホで使うメールアドレスも@docomo.ne.jpや@ezweb.ne.jpのようなキャリアメールを使うことはできません。格安SIMカードのスマホでは独自にフリーのアドレスを取得する必要があり、メールの初期設定等も自分でやる必要があります。慣れない人には少し高いハードルになるかもしれません。 各種設定を自分でやらなければならなかったり、通信制限により通信速度が遅かったり、デメリットも見受けられる格安SIMカードですが、料金の安さはやはり大きな魅力です。使用しているスマートフォンによっては、そのままカードの差し替えのみで格安SIMカードが使えるもの、本体自体を買い換えないと使用できないものなどもあるようですので、移行をご検討中の方はメリットデメリットも含めカードの相性などもよくご確認くださいね!
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