Q

126 最近、何かと話題のHTML5について教えてください。

最近、Web関連の記事を読んでいると「HTML5」という文字をよく目にします。 HTML5について、分かりやすく教えてください。

A

W3Cが約10年ぶり(2010年9月)に正式勧告予定の新しいWWW規格です。

W3C(World Wide Web Consortium)とは、WWW(World Wide Web)に関する技術の標準化を推進する国際的な非営利団体です。 WWWの父と呼ばれるティム・バーナーズ=リーが設立したこの団体は、世界中で利用されるWWWが、企業の独自の開発・規格設定などで統一性を失う事を防ぐため、WWW技術の世界標準となる規格を勧告(強制力はない)しています。 W3Cでは、1999年にHTML4.01を勧告して以降、HTMLに関する勧告をストップし、2000年に、HTMLとは異なるXMLというマークアップ言語をWWW標準とするため、XMLベースでHTMLをより厳格化した「XHTML」を考案し、その技術の推進に当たってきました。 Web制作者は、基本的にこのW3Cの勧告する技術を「Webの標準規格」として認識し、これに準拠するサイト作りを行います。 なので、2010年5月時点では、XHTMLにレイアウトデザイン的な要素を指定するCSS(Cascading Style Sheet=これもW3Cが勧告しています)を組み合わせた「XHTML+CSS」が「Web標準」となっています。 W3Cが約10年ぶりに新規格を発表する背景には、このXHTMLの普及不振があると言われています。 分かりやすく言うと、 XHTMLの普及が足踏みしている間にも様々な新しいWeb技術が登場し、ここ10年でWeb技術の世界が混沌としてきたため、W3Cが「HTML5」でWeb標準の仕切り直しを目指す というのが、このHTML5登場の動きといえるでしょう。 Web技術者の評価を見るとHTML5の使い勝手は概ね上々のようです。 Web環境の変化に合わせて、動画や音楽などが手軽に扱えるようになったり、レイアウト設定に関するタグが設定されたり、文章の構造化が強化されたり(検索エンジンの精度が上がります)と、今のところ「いい事ずくめ」の印象があります。 日本でも近日発売されるipadでは、Flash技術を一切サポートせず、HTML5でWebの動的表現をサポートするとAppleが宣言し、話題を呼んでいます。その他にも各種ブラウザも次世代バージョンではHTML5準拠をうたっていますし、Web制作ソフトのDreamweaverやFlashもCS5でHTML5に対応すると言われています。 HTML5が世界のスタンダードとなる日は近く、Web制作者には「試練と学習の日々」が待ち受けていると言えるのではないでしょうか。

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