Q

124 携帯電話のSIMロックが解除になると何が変わるのでしょう?

先日のニュースで、総務省と主要携帯電話会社が「SIMロック解除」で合意したと言っていました。 そもそも「SIMロック」ってどんなもので、解除になるとどんなメリットがあるんですか?

A

携帯本体と通信業者を結びつける制限=SIMロック。解除で自由に携帯を選べるように・・・?

SIMロックの話をする前に、まず、SIMカードについてお話します。 皆さんが普段使っている携帯電話(3G世代)には1cm×1.5cm程度の小さな「SIMカード」が差し込まれています。このカードには電話番号などのID情報を認識するチップが埋め込まれていて、これがないと通信・通話ができません。 一方、SIMロックとは、携帯電話の本体側に設定されているロック機能の名称です。 日本国内の殆どの携帯電話では、電話本体の販売キャリアとSIMカードのキャリアが一致していないと携帯電話が使えないようにロック(事業者ロック)されています。更にauでは本体側とSIMカードでID情報まで一致しないといけないロック(ユーザーロック)を採用しています。 docomoの携帯電話を使うにはdocomoのSIMカードが必要・・・というわけです。 キャリアとメーカーが協力して携帯電話の開発・プロモーション・販売をしている日本では、「携帯機種のバリエーションもキャリアの特色のひとつ」というイメージがあり、ユーザー側もそれほど違和感を持っていなかったのではないでしょうか? しかし、iPhoneなどのスマートフォンが登場して、様相が変わりました。 「iPhoneを使いたい人はキャリアをsoftbankに乗り換えないといけないの?」 「なぜもっと自由に機種を選べないの?」 「SIMロックは市場の自由競争を制限しているのでは?」 と、多くの人が疑問を持ち、「SIMロック解除」にも高い注目が集まりはじめたのです。 そして、このユーザーの声に押されるようにして、今回、主要携帯電話会社が「SIMロック解除」に同意することになりました。 SIMロックが解除されると ・好きな携帯電話を幅広いラインナップから選べる ・一つの携帯電話で2つのキャリアを使いこなせる (仕事中はdocomoのSIMカード/それ以外はsoftbankのSIMカードなど) ・中古携帯電話流通の活性化(リユースでエコロジー?) ・各キャリアが本業の「通信/通話サービス」での競争に力を入れてくる といったメリットが発生します。 デメリットとしては ・現行の携帯電話でSIMロックだけ解除しても、キャリア別のメールやアプリ、ブラウザなどの機能が使えない(=ほぼ、通話機能しか使えない) ・現行の携帯電話販売方法の崩壊による本体価格変動 ・3キャリア対応の機種の開発にコストがかかり本体価格高騰 などが予想されています。 また、auに関しては、通信方式がdocomoやsoftbankと異なるので、SIMロックが解除されても他キャリアとの互換性がありませんので注意が必要です。 SIMロック解除が日本の携帯市場にどれほどの影響を与えるのか、目が離せませんね。

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