規模の大小に関わらず、クリエイティブな会社の中でどういうことをやっていこうかとビジョンを立てるときに、ちょっとAIが関わってくる。新しい段階に来たんだなって、肌ですごく感じています。
それにどう乗っかっていくか、超えていくか。新たに求められる段階が今年来年ぐらいにきそうだなと、個人的に思っています。そこに対してどうアクセルを踏んでいこうか、考えさせられています。

アニメ業界は、作品数が多い中で競い合っている世界なので、どう特色を出していくか、どう差別化をしていくかを、僕らみたいな規模でも考えていかなければならない。
どういう表現なのか、どういう見せ方なのか、従来の日本のアニメーション手法なのか、全く違う表現があるんじゃないか。今ちょっと見え隠れしている感じです。それをいち早くどうつかんでいくかが、すごく大切です。

「好き」を追究してきたクリエイターだからこそ、仕事を「好き」でやってるところがすごくあると思うんですよ。
ゲームが好き、アニメが好き、絵を描くことが好き…。その「好き」をもっと突き詰めていってほしいなと思います。
学校の講義で教えていて感じるのが、「失敗したときにどうすればいいか」を気にする学生さんの質問がとても多いことですね。怖いのはすごく分かるんです。転んじゃって「立ち上がる時にどうしよう」って、人によっては立ち上がれない人もいたりするので。だけど「できるだけ恐れずに、転ぶことを恐れずに」と、今の若いクリエイターの子たちには伝えたいなって思っています。