スチールカメラマンとは？仕事内容や年収をご紹介します！

映画やドラマのポスターは、その作品の顔とも呼べる存在です。ポスターに使われるキャストの写真や、作品のワンシーンを捉えたカット写真を撮るのは、スチールカメラマンと呼ばれる専門のスタッフです。 この記事では、スチールカメラマンの仕事内容や年収、なるために必要なことなどをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

■スチールカメラマンとは

スチールカメラマンとは、映像作品の宣伝用の写真を撮る職種のことです。スチールマンと呼ばれることもあります。公式サイトやチラシに使われる場面カット写真や、ポスター用の写真などは、彼らが撮影しています。スチールには、静止画の写真という意味があり、スチールを撮影するためのカメラをスチールカメラ、撮影する人をスチールカメラマンと呼びます。同じカメラマンでも、映像を撮影する人はムービーカメラマンと呼ばれます。

■スチールカメラマンの仕事内容

スチールカメラマンの仕事は、映画やドラマの撮影現場やスタジオで、宣伝用の写真を撮影することです。具体的には、以下の業務に携わります。 ①ディレクターや監督との打ち合わせ スチールカメラマンは、撮影前にディレクターや監督と撮影内容の打ち合わせをします。打ち合わせと言っても会議ではなく立ち話で、当日現場で指示を受けるケースが多いです。その場で受けた指示の内容をしっかり確認し、齟齬が無いよう擦り合わせます。参加する作品について理解し、コンセプトや伝えたいことを把握しておくことも重要です。 ②撮影現場やスタジオでの宣伝写真の撮影 現場では、タイトな時間進行の中で適格かつクオリティの高い写真を撮影する必要があります。照明の設置が必要な場合は迅速に対応しましょう。スチール撮影はシャッター音が鳴るため、ムービー撮影中ではなく間のカットで素早く撮影する必要があります。 ③撮影した写真の加工、修正 撮影した写真はそのまま使用する（＝撮って出し）ことは少なく、加工や修正を施すレタッチ作業が必要となります。一般的にはPhotoshopが使われることが多く、色味や明るさを調整したり、キャストの肌や髪に修正を加えます。スチールカメラマンには、撮影だけでなくこのレタッチの技術も必須です。

■スチールカメラマンの年収

スチールカメラマンの年収には、公的な統計データはありません。厚生労働省のデータによると、スチールカメラマンを含めた「写真家、映像撮影者」の平均年収は466.7万円となっています。一般的なスチールカメラマンはフリーランスで活動しているケースが多く、受ける案件によって変動するため、著名なスチールカメラマンは1,000万円以上稼ぐ人もいます。大きな案件を獲得するには、映像業界や芸能プロダクションとのコネクションも重要です。 （2023年9月調査）

■スチールカメラマンになるには

スチールカメラマンになるには、撮影技術を身に着け映画制作会社やプロダクション、フォトスタジオに所属するか、フリーランスとして仕事を請ける道が一般的です。何より技術と経験が重要視される職種のため、基礎的な撮影技術を学習したら、アシスタントとして現場に入るか、撮影を重ねて作品を公開することでスキルを磨くことがおすすめです。フリーランスで活動を考えている場合は、ポートフォリオを作成して積極的に営業活動をしましょう。

■スチールカメラマンになるために役立つ資格

スチールカメラマンになるために、必須の資格はありません。撮影技術の向上の一環として取得を目指す場合は、以下の資格がおすすめです。 ・写真技能士 ・フォトマスター検定 写真技能士は、肖像写真の撮影に関する技能を認定する国家資格です。フォトマスター検定は写真愛好家などのアマチュア向けの資格ではありますが、写真に関する基礎知識を学習するのに役立つでしょう。

■まとめ

スチールカメラマンの仕事は、映画やドラマの魅力を広く一般に伝えるための写真を撮影することです。その作品そのものの良さや、キャストの迫真の演技をいかに上手く切り取ることができるかが重要となります。自分の撮影した写真が多くの人の目に触れるやりがいのある仕事と言えるでしょう。スチールカメラマンを目指す人は、実際にカメラを購入して、手を動かしながら技術を磨いていきましょう。