テロッパーとは？仕事内容や年収をご紹介します！

バラエティ番組やニュース番組などでよく見かけるテロップ。そのテロップを制作しているのは、テロッパーと呼ばれる人たちです。テロップ制作のスペシャリストであるテロッパーは、文字のデザインやフォントによって、映像に含まれる情報をよりわかりやすく視聴者に伝えます。この記事では、テロッパーの仕事内容や年収、なるために必要なことを解説します。ぜひ参考にしてください。

■テロッパーとは

テロッパーとは、テレビ番組やYouTubeなどの映像に入っている文字情報（＝テロップ）を制作する専門職です。テロップデザイナーやテロップクリエイターとも呼ばれます。映像にテロップが挿入されることで、視聴者にその映像の情報をテキスト形式でも伝えることができるようになります。視認性・可読性に優れ、視聴者に伝わりやすいフォント・配置であることはもちろん、その動画の雰囲気コメントの内容に沿ったデザインであることが求められます。

■テロッパーの仕事内容

テロッパーの仕事は、映像のテロップを制作することです。案件によって、どこまでの業務を担うかは大きく異なります。具体的には、以下のような業務に携わる可能性があります。 ①映像内の発言の文字起こし テロッパーは、映像内の出演者やナレーターが発している言葉をすべてデータにする作業（＝文字起こし）を担うことがあります。音声全てを字幕形式で示す映像の場合はこのような業務が発生します。最近では、AIによる自動文字起こしのツールもあるため、活用しながら対応します。 ②音声に合わせて表示タイミングを調整する 文字起こししたテキスト、あるいは指示された情報を、映像の音声に合わせてタイミングを調整しながら表示させます。テロップと音声の位置がずれていると違和感が生じてしまうため、適切なタイミングで表示できるよう微調整が必要です。 ③映像の内容に合わせて文字をデザインする テロッパーは、映像の内容や雰囲気に合わせたテロップの文字デザインも担うことがあります。通常の音声用のデザイン、ネタ系のコメントのデザイン、ツッコミのデザインなど、フォントや色を工夫して雰囲気を合わせます。例えば真面目なコメントをしているのに文字がポップだと、内容にそぐわないテロップとなってしまいます。映像の雰囲気づくりには、テロッパーとしての力量が問われます。 ④テロップにつける装飾の作成 テロップには、文字だけでなく、外枠などの装飾がついているパターンもあります。この装飾をテロップベースと呼びます。テロッパーは、PhotoshopやIllustratorなどのグラフィックツールを用いて、テロップベースのデザイン制作も担当することがあります。 テロップは、映像コンテンツの演出に大きく影響します。そのため、クライアントや製作スタッフと入念に打ち合わせをして、そのコンテンツの方向性やテロップのルールを確認する必要があります。

■テロッパーの年収

テロッパーの年収には、公的な統計データはありません。求人のボリュームゾーンは200~300万円となっています。映像制作会社やテレビ局では、テロップ担当は映像エディターのアシスタント的なポジションの人が多いため比較的年収が低い傾向にあります。グラフィックツールを用いたデザインのスキルや、カット、効果音、BGMの挿入など幅広い動画編集のスキルがあると、より高い収入を得ることができます。 （2023年8月調査）

■テロッパーになるには

テロッパーになるためには、Premiere Proをはじめとした動画編集ソフトのスキルを身に着け、映像制作会社やテレビ局の求人に応募する道が一般的です。テロッパーに求められる業務内容は求人によって大きく異なり、中にはタイピングができれば応募できるものもあります。未経験からでも応募しやすい職種のため、基本的な知識・スキルを身に着けたら求人応募して実務経験を積むことがおすすめです。最初はアシスタントから始まることが多いですが、デザインスキルや動画編集スキルを身に着けることで、幅広い業務に携わることができます。

■テロッパーになるために役立つ資格

テロッパーになるために必須の資格はありません。正確かつスピーディなタイピング力と文字デザインに関する知識を磨くことがおすすめです。特にデザインスキルを磨くために、実際にテレビで放映されている番組のテロップについて研究すると良いでしょう。色やフォント、テロップベースを分析し、実際に自分でそのテロップを再現してみると、デザインの法則や作り方が身についてきます。

■まとめ

テロッパーは、私たちが普段目にしているテレビ番組やYouTubeの映像を、より華やかでわかりやすく演出する仕事です。映像を補完するための文字情報ではありますが、時にはテロップによって映像の雰囲気を変えたり、笑いを誘ったりすることもあります。自分が制作したテロップが多くの人の目に触れるやりがいのある仕事です。テロッパーは人口としてはあまり多くありませんが、テロップ制作を極めるプロもいます。何気なく目にしているテロップに注目して番組を視聴してみるのも面白いかもしれません。