広報（パブリシスト）とは？仕事内容や年収をご紹介します！

就活や転職活動をしていると、広報部や広報担当といった言葉を目にすると思います。なんとなく情報発信をする仕事…というイメージはあっても、具体的にどんなことをするのかは知らない人も多いのではないでしょうか。テレビやラジオ、雑誌など様々なメディアで目にする企業や商品、サービスの情報。これらの情報発信活動の運営はどうなっているのでしょうか。この記事では、広報（パブリシスト）の仕事内容や年収、なるために必要なことを解説します。ぜひ参考にしてください。

■広報とは

広報とは、企業や商品、サービスのイメージを向上させるために、メディアを通じて情報発信を行う職種です。とりわけ広報担当のプロのことを、パブリシストと呼ぶこともあります。自社の広報担当としてブランディングや情報発信を行うことが一般的ですが、広報を専門にした事業を行う企業やフリーランスの人は、クライアントの情報を効果的に発信する方法を考えます。業界の動向やマーケティングの戦略など、幅広い知識が必要となる仕事です。

■広報の仕事内容

広報の主な仕事は、企業や商品、サービスの情報を発信して、ブランディングを図ったり、販売促進に繋げたりすることです。外に向けて公開する社外発信だけでなく、社員に対して自社の最新情報を伝える社内発信も含まれます。基本的にお金をかけないため、予算をかけて広告宣伝を行う宣伝担当とは業務が異なります。 ①企業理解を深め、プランニングする 広報は、企業の理念や事業、競合優位性を正しく理解し、適切な発信ができる必要があります。特に社外に情報を発信する際は、数あるメディアの中で、費用をかけずに効果的に発信する方法を考えなければなりません。企業の属する業界の動向、市場調査を行い、どのメディアが適しているかを判断して情報発信を企画します。既にある自社メディアやSNSの活用はもちろんですが、他社のメディアに取り上げてもらえるようにアプローチすることもあります。メディアとの良好な関係性を築き、露出の機会を増やすことも重要な仕事です。 ②プレスリリースの制作 広報の重要な仕事のひとつに、企業の最新情報を発信するプレスリリースの制作があります。プレスリリースとは、経営情報や商品・サービスの発表を社会に広く発信するためにまとめた資料のことです。基本的には文章と画像を組み合わせて作られます。プレスリリースの発信がメディアの目に留まることで、報道・取材の機会を得る可能性があります。情報を正しく伝えるだけでなく、魅力的な見出しや写真の選定、わかりやすい文章の執筆など、幅広いスキルが求められます。プレスリリースの執筆をライターに外注する場合は、外注先とのコミュニケーションや正確な情報の受け渡しが重要です。 ③SNS運用やイベントの企画・運営 広報は、企業の情報を発信するためのSNSを運用したり、商品・サービスのプロモーションを目的としたイベントの企画・運営も担当することがあります。特に後者については規模が大きくなるため、関係部署やメディアとの調整力や、イベントの企画力など求められるスキルは高いです。企業のブランディングを守りつつ、より多くの人に注目してもらえるように企画・発信していく必要があります。

■広報で働くメリット

①クリエイティブな発想を活かせる 広報の仕事では、企業や商品、サービスの魅力を伝えるために、クリエイティブな発想が求められます。新しいキャンペーンやイベントの企画、効果的なプレスリリースの制作など、自分のアイデアを形にして発信します。自由な発想力や創造力を活かし、新しい価値を生み出す仕事に携わることができます。 ②人とのコミュニケーションが豊かになる 広報の仕事では、クライアントやメディア、関係者とのコミュニケーションが欠かせません。プレゼンテーションや交渉、メディアとのやり取りなど、様々な場面でコミュニケーションスキルを磨くことができます。人との関係を築き、信頼関係を構築することができれば仕事の幅も広がります。また、異なるバックグラウンドを持つ人々との交流を通じて、自分の考え方を深めることもできます。 ③効果的な発信ができた際のやりがい 広報は、できる限り費用をかけずに企業の情報を発信する手段を考えます。SNS運用やプレスリリースの制作など、様々な情報発信を担当しますが、その発信が人々の目に留まり、広く拡散させることができた際の喜びは計り知れません。自分の手がかかっているからこそ、やりがいを感じられる仕事です。

■広報の年収

広報の平均年収に関する公的な統計はありませんが、求人情報のボリュームゾーンは300~450万円程になります。未経験から就職できる職種のため、平均値が低くなっていると考えられます。経験年数や実績によっては600万円以上の求人も見られます。パブリシストとしてフリーランスで活動する場合、芸能人や政治家などの著名人の広報担当になることができれば、より高収入を目指すこともできます。 （2023年8月調査）

■広報になるには

広報は、新卒や未経験からでも就業するチャンスのある職種です。広報として活躍するためには、以下のようなスキルや知識を磨くとよいでしょう。 ・コミュニケーション能力：社外とのやり取りが多数発生する仕事のため、クライアントやメディア、社内の関係者と円滑なコミュニケーションを取ることが求められます。 ・クリエイティブな思考：イベントの企画やSNS運用、プレスリリースの制作において、クリエイティブな思考が必要となります。斬新で魅力的なアイデアや、わかりやすく情報を伝える力が求められます。 ・マーケティング知識：広報の仕事は、企業や商品、サービスのマーケティング戦略に関わることが多いため、マーケティングに関する知識を学ぶ必要があります。

■広報になるために役立つ資格

広報になるために必須の資格はありません。広報として働く上で役立つ資格としては、以下のようなものがあります。 ・PRプランナー資格認定制度 ・プロモーショナル・マーケター認証資格 広報の仕事はマーケティング戦略の知識が求められるため、資格の取得を通じて学習することがおすすめです。また、はっきりした数値で実力を計ることが難しい職種でもあるので、資格をもつことによって自身の能力を示すことに繋がります。

■まとめ

広報は、企業や商品、サービスの認知拡大やブランディングのために、メディアを通じて情報発信を行う重要な仕事です。企業について正しく理解し、広報プランの立案やプレスリリースの制作など、幅広い業務を担当しています。広報の仕事は、情報発信によって企業や組織の成功に貢献する魅力的な仕事です。情報発信の裏に隠れる広報の努力と工夫に、一度注目してみてはいかがでしょうか。